音楽は自由に羽ばたく
現在 ヴァイオリンを演奏する知人と共に
ベートーヴェン・ヴァイオリンソナタ第5番「春」を練習しています。
やっと第1楽章がなんとか通して弾けるようになったところです。
この曲のピアノパートは
テクニック的には難しくなさそうなので
わりと容易に弾けるのかと思いきや、
やはりそこは傑作だけあって
内容が大変充実した曲なので
弾きこなすまでに至るには
相当修練を積む必要がありそうです。
先日は知人が通っているヴァイオリン教室に同行して
一緒にレッスンを受けさせてもらいました。
その先生は、本当に素晴らしい先生で
親しみ深くて とても温かい方でいらっしゃいます。
そして、真の音楽家です。
今回レッスンにうかがったのは2回目ですが、
そのたびに音楽における
最も大事なエッセンスを教えていただいています。
それは、紛れもなく「心」に関することです。
現在のクラシック音楽シーンは
誰が演奏しても同じように聴こえる
「缶詰音楽」が蔓延しているのだそうです。
以前は、音源を聴くことによって
誰の演奏か分かったそうで、
音楽には演奏家の血が流れていたそうです。
しかし、現代の演奏家に至っては、
技術的には優れているけど
心に響く演奏をすることができる人が
極めて少ないとのことです。
音をとおして心を表す。
それは とてもシンプルなことですが、
技巧があるからよいのではなく
どこまでも最も大切な原点に回帰してゆきます。
そのような音楽の根源の部分を先生に教えていただきました。
また、レッスン中こんな想いが浮かび上がりました。
「今こうやって音楽を奏でることができるのは、なんて幸せなことだろう。」
その時私は、映画「戦場のピアニスト」のことを思い出していました。
この映画は 第2次世界大戦の大荒波に飲み込まれながらも、
奇跡的に再び幸福を掴んだ
ユダヤ人ピアニストを主人公とした実話を題材にしています。
戦時中には音楽などの芸術は
真っ先に除外されるものの対象となるでしょう。
なぜなら戦争には必要がないものだから。
むしろ戦争の妨げになるから。
だけど、
戦地に
天使が舞い降りてきそうなほど
美しい音楽が流れる時、
それでも人間は戦いを続けるのでしょうか。
この映画でも、主人公が奏でるピアノによって
敵であるドイツ人将校の心が開かれます。
きっと真の芸術は
人間を清らかなる方向へと導き、
生きる力を与えてくれるものだと思います。
そして、音楽を奏でることは
この胸のうちにある心を
音に託すこと。
その心が美しく正しきものであれば、
音楽はどこまでも高く羽ばたいてゆき、
その力はこの世界を変える力にさえ
昇華すると信じています。
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